Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
永野 哲志
月刊地球, 22(7), p.429 - 434, 2000/07
風化花崗岩で観察することのできる水酸化鉄から針鉄鋼への結晶化反応を室内でのシミュレーション実験で再現した。結晶化のその場観測の手段として測色法の適用を試み、また速度論的なアプローチにより結晶化の機構を考察した。具体的には、黄色を示すb*値の変化により結晶化の速度定数を求め、そのpH依存性及び温度依存性より結晶化が溶解・再沈殿モデルに従い、かつ溶解反応が律速段階であることを推測した。また花崗岩の風化による褐色化の時間スケールを推測した。得られた結果より、有害元素を取り込んだ非晶質の水酸化鉄が環境中において長期にわたり安定に存在する可能性が示された。
坂本 義昭; 妹尾 宗明
Radioact. Waste Manage. Environ. Restorat., 18, p.265 - 280, 1994/00
高レベル放射性廃棄物の地層処分においては、キャニスターやオーバーバックの腐食生成物が放射性核種を吸着することにより、重要な人工バリアとしての機能を示すことになる。本研究においては、これらの腐食生成物が変質する過程における放射性核種の再分配挙動を調べるため、非晶質水酸化鉄が結晶質の針鉄鉱に変質する場におけるSrの吸着実験を行った。またSrの吸着形態を逐次抽出法により調べた。その結果、Srの吸着率は水酸化鉄の結晶化に伴い低下したが、Srの一部が針鉄鉱中に取込まれることがわかった。更に、このSrの再分配挙動をモデル計算により解析した。
坂本 義昭; 大貫 敏彦; 妹尾 宗明
Radiochimica Acta, 66-67, p.285 - 289, 1994/00
高レベル廃棄物処分における多重バリアのうちキャニスター、オーバーパックは地下水の浸入により腐食するが、この腐食生成物への放射性核種の吸着はニアフィールドにおける核種の遅延効果の重要な要素の一つとなる。この腐食生成物は時間とともに脱水反応によりその形態が変化するが、この変化する条件下におけるTRU核種の吸着挙動は良く知られていない。本研究所では、水酸化鉄が針鉄鉱及び赤鉄鉱に変化する条件におけるNpの吸着挙動を調べた。また、Npの吸着形態を逐次抽出法によりしらべた。その結果、水酸化鉄に一旦吸着したNpは、水酸化鉄が変化するにつれ、イオン交換的に脱着される形態から、容易に脱着されない形態に変化することが明らかになった。
鈴木 篤之*; 長崎 晋也*
PNC TJ1602 92-001, 75 Pages, 1992/03
高レベル放射性廃棄物処分システムの性能評価を実施する場合、人工バリア中あるいは天然バリア中におけるアクチニド元素の移行挙動の把握が重要となる。近年、特にコロイドを形成したアクチニド元素の挙動の重要性が指摘されてきているが、その挙動に関する知見は十分には得られていない。本研究では、酸化性雰囲気のもと鉄真性コロイドおよびネプツニウム擬似コロイドの石英充填カラム内の移行挙動を検討した。その結果、コロイドの移行成分は、溶離液と同じ速度で移行する成分、遅延する成分、溶離液より速く移行する成分に分けられることがわかった。またそれぞれの移行メカニズムに関する定性的な解釈を加えることができた。
長田 和男*; 永野 哲志; 村岡 進
放射性廃棄物研究連絡会論文集 (VI), p.53 - 63, 1991/00
緩衝材である湿潤ベントナイト中での炭素鋼の測定および腐食生成物の分析を行った。40Cでは、湿潤ベントナイト中での炭素鋼の腐食速度は、同温度の純水中の場合と比較して小さいが、95Cでは、ベントナイトに含まれる水が蒸発し、内部に隙間ができることにより、局部腐食が進み、腐食の程度が大きくなったためと考えられる。この局部腐食した部分をフーリエ変換赤外分光計で分析した結果、-FeO(OH)(ゲーサイト)の他に-FeO(OH)(レピドクロサイト)もできていることがわかった。また、色彩色差計により95C湿潤ベントナイト中の腐食生成物を分析の結果、-FeO(ヘマタイト)の生成が確認できた。
住谷 秀一; 林 直美; 片桐 裕実; 成田 脩
PNC TN8430 91-001, 45 Pages, 1990/12
環境影響評価の観点から、環境試料中のSm-151及びPm-147の分析法を開発した。環境試料中のSm-151及びPm-147は、試料中または添加した安定Nbを分析回収率補正用キャリアーに用い、しゅう酸カルシュウム共沈、水酸化鉄共沈、鉱酸-メタノール系陰イオン交換法により精製した後、乳酸-水酸化ナトリウム溶液を溶離液とした高速液体クロマトグラフ装置を用い単離し、それぞれを液体シンチレーションカウンタで定量した。本分析法による検出下限値は、測定時間500分で約10mBq/サンプルである。本報告書は、安全管理部環境安全課における環境安全研究の一環として、これまで検討してきた「環境試料中Sm-151及びPm-147分析法の開発」について、その検討結果をとりまとめたものである。また、平成2年9月19日から9月21日までの3日間にわたり、英国マンチェスタ大学で開催された"6th International Symposium on Environmental Radiochemical Analysis;Royal Society of Chemistry"(第6回環境放射化学分析国際シンポジウム;王立化学協会主催)において発表した本研究報告内容についてもとりまとめた。